九州全域にエコ塾の輪を広げるために、平成20年度より毎年1回拡大版と称して、福岡県以外の九州の他県においてエコ塾を開催しております。

今年度は長崎県にて「平成23年度拡大版エコ塾in長崎」を開催しました。講演会、交流会と多数の方が参加され、異業種の方・県外の方との交流を深めることができ、盛況のうちに終了いたしました。

※詳しい内容をお聞きになりたい場合は、K-RIP事務局までご連絡下さい。事務局から講演者に連絡を取ります。

【開催内容】

◆開催日時:平成24年2月14日(火)

      14:00~17:00(講演会)/17:30~19:00(交流会)

◆会  場:ホテルニュー長崎 3階  鳳凰の間 東(講演会)/丹頂の間(交流会)

◆参 加 者:85名(講演会)/46名(交流会)

  

講演会風景

 

 

 

 

 

   

 

プログラム:
(1)開催県挨拶

                      長崎県 産業労働部 産業技術課 課長 上原 哲之氏
(2)長崎県の環境エネルギー産業支援状況について

                          長崎県 産業労働部 産業技術課 新産業支援班

(3)K-RIPの事業概要説明

                                K-RIP 国内コーディネーター 大﨑 孝一
(4)4社の企業講演
・「世界初!ラマンプラスチック識別技術開発と今後」

                                  ㈱サイム 代表取締役 土田 保雄氏

 

・「既存の水車を使ったピコ水力発電装置1kW(小水力発電の1/1000)について」

                               ㈱元島工作所 代表取締役 元島 文治氏
・「紙おむつリサイクルを活用した社会システムの構築」

                          トータルケア・システム㈱ 代表取締役 長 武志氏
・「環境ビジネスの変遷~北九州市からアジアへ~」

                            環境テクノス㈱ 経営戦略室 室長 鶴田 直氏
(5)環境経済観測調査(九州版)で読み解く九州環境ビジネス動向

         環境省 九州地方環境事務所 環境対策課 環境管理専門官 高木 恒輝氏

(6)九州経済産業局からのお知らせ

 

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【企業4社による講演】

◆「世界初!ラマンプラスチック識別技術開発と今後」

講演者:株式会社 サイム 代表取締役 土田 保雄 氏

概 要: ラマン散乱により超高速でプラスチックを識別し回収するという世界初の技術についてご説明いただきました。

資源の乏しい日本では先端的なリサイクル技術は、国内需給バランスのみでなく、国際的な

経済戦略においても重要となっています。家電リサイクルで大量に処分される混合プラスチックは、そのほとんどが埋め立て・焼却されている現状です。

本製品は、製薬・食品といった全品検査や厳しい異物除去が求められる業界においても活用可能であり、多くの参加者が興味を持たれていました。

 

◆「既存の水車を使ったピコ水力発電装置1kW(小水力発電の1/1000)について」

講演者:株式会社 元島工作所 代表取締役 元島 文治 氏

概 要:  自動車用オルタネーター式のピコ水力発電装置(1kW)についてご説明いただきました。

水車利用の水力発電は、昨今、再生可能エネルギーの必要性が再認識される中、天候に左右されやすい他の再生可能エネルギー(太陽光、風力)と比べ、24時間稼動可能のクリーンエネルギーであり、既存の水車に装置を設置する場合は工期が短く、設備も単純なため修理が容易で維持が安価という特徴を活かした発電装置は参加者の関心を大いに集める講演でした。

 

◆「紙おむつリサイクルを活用した社会システムの構築」

講演者:トータルケア・システム 株式会社 代表取締役 長 武志 氏

概 要:「回収システム」、「水溶化処理システム」、「再資源化システム」が一体となって機能する「紙おむつリサイクル」のシステムについてご説明いただきました。

平成17年4月より水溶化処理事業を開始され、平成23年3月一般廃棄物処理施設の認可を得たことで、大木町(福岡県三潴郡)における自治体初の紙おむつリサイクル事業がスタートしました。

時代の変遷の中で、地域社会との交流が希薄になりがちな高齢者家庭、介護家庭等へ紙おむつの宅配、回収等の物流を通して安否確認等を行う地域の見守り社会システムを構築し、資源循環型の社会を目指すといいう素晴らしい理念・取組を聞くことができ、参加者の関心を大いに集め、活発な質疑応答が行われました。

 

◆「環境ビジネスの変遷~北九州市からアジアへ~」

講演者:環境テクノス 株式会社 経営戦略室 室長 鶴田 直 氏

概 要:昭和40年代、当時公害の町として知られていた北九州市が今日、公害を克服し環境モデル都市にまで発展するに至った経緯の中で、環境ニーズに添った環境総合コンサルタント(分析・測定、調査・アセスメント、海外展開、省・新エネ、低炭素関連の調査・評価・企画等)の業務展開についてご説明いただきました。

事業エリアは九州を拠点に国内だけでなく中国にも事業所を設立し、幅広い展開を行っており海外展開の成功事例として大変参考になる講演でした。